
TTArtisanは、APS-Cミラーレスカメラ用の35mm F1.4チルトレンズを発表した。このレンズはマニュアルフォーカス、最大8°のチルト、360°の回転で任意の方向にピント面を調整できる。シフト機能は搭載されていないが、チルト機構によりフォーカス面をコントロールすることができ、セレクティブフォーカスやミニチュアルックなどのエフェクトが可能になる。169ドルという低価格で提供されている。
TTArtisanのレンズは以前にも取り上げたことがあり、最近では35mm T2.1フルサイズ対応デュアルボケレンズについて書いた。このAPS-Cチルトプライムレンズの登場により、同社は増え続ける特殊レンズのラインナップに新たな選択肢を加えることになる。このレンズは、強いチルト効果で使用すると、現実世界のシーンをミニチュアのように見せることができる。
2つのレンズが1つに
TTArtisan 35mm F1.4は、チルトなしで通常のマニュアルプライムレンズのように使用することもでき、APS-Cセンサー上で自然な画角、絞り開放での浅い被写界深度、滑らかなボケを提供する。オールマニュアルのフォーカスと絞りリングは、写真撮影とビデオ撮影の両方に適している。
チルトレンズを使用すると、フォーカス面をセンサーと平行に移動させることができる。つまり、対角線上の被写体にピントを合わせたり、フレームの一部を切り取ることができる。レンズは最大8°まで傾き、360°回転可能で、15°ごとにクリックストップがある。

品質と操作性
TTArtisan Tilt 35mm F1.4は、全金属製ボディの完全マニュアルレンズで、6群7枚の光学設計となっている。F1.4からF16までの絞りリングと10枚羽根の絞りが特徴だ。
チルト機構を備えていても、レンズは特別大きくも重くもない。重さは約341gで、マウントによって異なるが、長さは約61~63mmだ。チルトリングは一定のテンションで回転し、15°ごとに固定されるため、セットアップ時や撮影時にチルト方向を合わせる際に役立つ。最短撮影距離は0.35メートルで、比較的近いフレーミングが可能だ。

マウントと画角
このレンズはソニーE、富士フイルムX、キヤノンRF、ニコンZ、マイクロフォーサーズを含む複数のマウントで利用できる。カメラのセンサーサイズにもよるが、35mmの焦点距離はAPS-Cで52-56mm、マイクロフォーサーズで70mm程度の画角となる。
主な特徴
- 焦点距離:35mm(APS-Cセンサーでは約52.5mm相当)
- 開放F値:F1.4
- 最小絞り:F16
- 光学構造: 6群7枚
- 絞り羽根:10枚
- 最短撮影距離: 0.35メートル
- フィルタースレッドサイズ:39mm
- チルト機構: 最大8°チルト、360°回転(15°刻み)
- 絞りリング: スムーズな調整が可能なデクリック式
- マウント: ソニーE、富士フイルムX、ニコンZ、キヤノンRF、マイクロフォーサーズ
- ビルド: フルメタル構造
- 重量:約341g 約341g
- 長さ: 約61~63mm(マウントにより異なる)
価格と発売時期
TTArtisan Tilt 35mm F1.4レンズは現在入手可能で、TTArtisanストアで169ドルで購入できる。